初通訳の失敗談
こんにちは。
普段翻訳家として(フリーランスになりました。この話は追々)お給料をいただいている私ですが、この間あるご縁で通訳のお仕事をいただきました。
このお話以前にも通訳のお話をいただいたことが一度あり、その時からいずれ通訳もやってみたい!と思っていました。翻訳の仕事には慣れてきましたが、通訳は翻訳とは別の脳みそを使うので、私にとってはチャレンジです。ハードルが高いからこそ、やってみたいという思いがありました。
この間初通訳、そして2度目の通訳をやってみましたが、本当にしんどかったです。この記事は備忘録として、初心を書いておきたかったのでアップします。
通訳と翻訳の違い
先ほど通訳と翻訳は使う脳みそが違うと言いました。人から聞いた話も交え、その違いをリストアップしてみたいと思います。
1.通訳は人と話すが翻訳は1人で黙々
まず大きな特徴の違いとして、通訳は「対人」の仕事であり、人と話をし、コミュニケーションの仲介をする仕事です。翻訳家と比べると外交的で外に出たがる人が多い、と聞いたことがあります。
それに対して、翻訳はひたすら文書との戦いです。基本的には一人で黙々と仕事をします。あまり外に出たがらない人が多い、と聞いたことがあります。通勤や、そもそも人と会うのが嫌な人にとってはピッタリな仕事です。
2.通訳はスピード勝負、翻訳は質勝負
通訳は、相手の言っている事を瞬時に理解して、それを外国語で正確に言い直します。翻訳のように「どの表現を使おうか?」と考えている暇はなく、手際よくパッパッと訳していく必要があります。そのため瞬発力が必要になります。その分、翻訳で必要とされるような文章のクオリティは求められず、とにかく「分かりやすく手際よく伝える」ことが大切です。
初通訳、本当にしんどかった
集中力の問題
先日の通訳は、逐次通訳で私一人で2時間行いました。英→日、日→英両方を行ったのですが、最後の方は集中力が切れかけてしまい、人の話を聞くのがつらかったです。終わった時は文字通りゼーゼーと息が切れました。
会議通訳などでの同時通訳の場合、同通さんは必ず2人で、20分ずつ交代で行うそうです。集中力が切れてしまうからですね。このことを考えると、逐次とはいえ一人で2時間、日英両方の言うことを訳すというのは無理があったのではないかと正直思います。私ももう一人助っ人が欲しかったです。
メモを取っても忘れる
逐次通訳はメモを取りながら行い、話し手が話し終わったら訳します。ただ話し手が色々な事をペラペラと話されるとメモも膨大になっていきます。そのメモを基に、話を思い出しながら訳していきます。私はメモを取っているようでいて、取り方がきっと下手だったのでしょう、メモを見ても何の話だったか思い出せない...という事態が多々ありました。結果「すみません、ここの話は何でしたっけ?」と言わざるを得なかった場面がありました。メモの取り方を研究しなくてはなりません。
アクセント問題
先日の通訳の英語話者は黒人の方で、めちゃくちゃ早口で、正直参ってしまいました。私は黒人の方のアクセントに慣れていません。往々にして、白人の方よりも聞き取りレベルが下がってしまいます。これについても、YouTubeなどで黒人の方のアクセントに慣れる必要があるなと思いました。少なくとも話者がリバプールの人ではなかったことに感謝したいです。
おわりに
この場を借りて、メモ的に最初の失敗を記しました。しんどかったですが、自分の課題と向き合ってスキルアップしていきたいものです。もし読者の方で通訳の方がいらっしゃいましたら、コメント欄で助言をいただけたら喜びます。