医療翻訳家のブログ

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イギリスの翻訳会社の正社員。20代。イギリスの片田舎に住んでいます。都会に引っ越したい。医療の知識なしで翻訳者になってしまいました。医療関係者ではない視点から、医療英単語やフレーズをどのように訳せばいいのかを解説します。

ほほえみ返すこと

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他人と目があったら微笑む―これは欧米の文化のうち、日本にはない代表的なものの1つでしょう。

 

日本人は絶対知らない人に目的もなく微笑んだりしません。何か勘違いされても困りますしね。でも海外に長いこと行っていて、ふと日本に帰ってきて、日本人が微笑まないのを目にするとちょっと寂しくなります。

 

知らない人に微笑むのってすごくいいですよ。ほほえみって、「こんにちは」「あなたに敵対心は持っていません」というメッセージを一瞬で伝え、相手を決して不快にさせないスーパー便利で粋な行動だと思うんです。やることは、頬と口角をほんのちょっと上げるだけ。

 

日本のラッシュアワーで目が死んでいる自分の顔を誰かに見せても、誰もハッピーにならないですよね。でも他人と目が合ったとき、ちょっと微笑む、そして微笑まれた方は微笑み返す、このたった1秒間のやりとりでお互いの気分がちょっと上がるんです。自分の気分も上がるし、通勤時に全く知らない人を1人ハッピーにできるんですよ。これ、すごくないですか?

 

日本でこれを流行らせるのは大変でしょうが、これを読んでくれてる人は欧米に旅行に行ったときにちょっとやってみてはいかがでしょうか。欧米でも、目が合っても微笑まない、ほほえみ返さない人ももちろんいます。最近は増えてきたかもしれません。でも目が合った人に微笑んでいれば必ずほほ笑み返してくる人に出会えるでしょう。欧米の人は、基本的に他人と突然会話を始めることに抵抗がありません。長い列に並んでいると、隣の人同士が他愛のないおしゃべりを始めるなんてことは日常茶飯事です。だから、あなたが微笑めばきっと微笑み返してくれます。あるいは微笑まれることも多いでしょう。

 

昔からよく言われているように日本は、「うち」と「そと」の境界線がかなりはっきりしています。「うち」に入ってしまえば仲良くなるのは簡単だけど、「そと」の人とは話もしない。これはこれで文化なんですが、欧米の他人との境界線の薄さも楽しんでみてはいかがでしょうか。家でも靴を脱がない、玄関がない、そんなことからも内外の境界線がないと言えますね。微笑んだり、微笑み返したり、そんなやりとりも他人との境界線がそれほどないからできることなのではないでしょうか。そんな名前も知らない人とのコミュニケーションがあるということが素晴らしいと思います。

 

雑記でした。

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